会社案内
創業の想い
創業者増田晃佳
- 1939 兵庫県に生まれる
- 1958 高校卒業後大阪府の工業用ゴム製品メーカーに就職
- 1965 実兄と工業用ゴム製品販売会社の設立
- 1986 オーエムヒーター株式会社設立
- 1990 台湾メーカーとの提携を皮切りに世界進出
- 2008 代表取締役社長を退任し、会長に就任
- 2019 逝去(享年80歳)
ニッチ分野でキラリと光る製品を持つことが中小企業の生きる道
1986年の創業以来、主力製品であるシリコーンラバーヒーターの普及にまい進してきた。
創業者 増田晃佳がシリコーンラバーヒーターの製造を決意した当時、日本国内ではまだシリコーンラバーヒーターの存在はほとんど認知されていなかった。
そのような状態からどのように製造・販売を開始し、同事業を発展させてきたのか。
創業者の足跡と、想いを辿ることでオーエムヒーターに今も息づくフロンティアスピリットの原点が見えてくる――
創業期
ニッチ分野でキラリと光る
1965年に兄と工業用ゴム製品の販売会社を創業。その顧客の中に工業用ヒーターメーカーがあった。この会社との交流の中で「米国製シリコーンラバーヒーター」の存在を知ったことがはじまりだった。元来の「モノづくりの憧れ」と「キラリと光る製品」の可能性からモノづくりの世界へ飛び込んだ。
生産を決めたは良いが、商品化の障壁となったのが「シリコーンシート」の製造先だ。見たことのない素材を前に、大手メーカーをはじめ国内の多くの素材メーカーに断られる日々…。遂には海外にも足を運び、粘り強い交渉を続けた…結果、ついに米アーロン社からシート製造の快諾を得た。強力なパートナーとともに、ついに第一号製品が完成!1986年会社設立とともに、いよいよ販売に乗り出したのである。
発展期
展示会で実演!ヒット商品に
これまで日本にない「シリコーンラバーヒーター」の製品力には自信があったが、販路の確保が課題となった。
小ロット生産で大手企業と競合せず、用途ごとの異なる仕様で様々な分野にPRする方法として目を付けたのが展示会だ。
「未知の技術に技術者は必ず興味を持つはず」この読みは見事に的中した。
展示会では液体の入ったドラム缶にシリコーンラバーヒータを巻き、使い方と特長を実演して見せた。多くの問合せをいただき、寄せられた相談には丁寧に対応した。国内外の展示会に積極的に参加した結果、大手との取引や我々の技術的なレベルアップにも繋がり、事業の成長が実感された。
飛躍期
海外企業と提携し“世界へ”
オーエムヒーターの設立以降、シリコーンラバーヒーターは国内での信頼を積み重ねてきた。だが、そこで満足することはなかった。
「世界にシリコーンラバーヒーターを広めたい」この想いから海外企業との提携に踏み切った。
台湾、韓国、ドイツ、スペイン、中国などのメーカーにシリコーンラバーヒーターの製造技術を供与し、生産と販売を委託した。ただ海外メーカーとの提携にはリスクもある。実際、中国のメーカーは私の知らないところで、日本でシリコーンラバーヒーターを販売していた。今思い返しても苦い経験だ。
しかし文化の違いで衝突することはあれど、想いを伝え意識を共有することで乗り越えられるはずだ。(先の中国メーカーとは話し合いでトラブルを解決し、今は良好な関係にある。)
2008年に社長をバトンタッチしたが、設立からつねに前を向き事業拡大にまい進してきた。こうした想いが今もオーエムヒーターに引き継がれている。